あんけん

ネットをぶらぶらしていたら、興味あるエントリーがあった。

業績修正のTIS、「失敗案件ではない。結合テストに想定外の手間」

もう少し記事を読み込んでみよう。

業績の下方修正を発表したが、それは『「超大型案件」のテスト段階で計画を大幅に上回る要員を配備する必要が出たため。発注した顧客の名前やシステムの稼動時期などは一切口をつぐんだ』。顧客の名前を公表すると、顧客企業の事業の継続性に疑問符がつくのだろう。稼動時期を公表しなかったのは、稼動の目処がたっていないという事だろう。

『一般の下請けとは異なり、各準プライムが各サブシステムの工程管理などにも責任を持つ体制で開発された。このサブシステムを結合テストにかける作業量が当初の見通しよりも膨らみ、大幅な要
員増が必要になったという』。システムを分割して丸投げし、工程管理も下請けにまかせっきりだった。出来上がったサブシステムを稼動直前になってはじめてくっつけてみたら、くっつかなかったのだろう。

『岡本社長は、「今回の案件は失敗プロジェクトとは考えてない」』。一般論で言うと、混乱したシステム開発プロジェクトはトップが非常事態を宣言して仕切りなおししたほうが収拾が早いし、ITベンダーもそれは理解している。失敗案件を認めないのは、顧客のシステム部長が保身のためにITベンダーに失敗を認めないよう強く要請しているのでは?と「根も葉もない邪推」をしたくなってしまうのですが、私はそう思いませんよ。

それにしても、『経常損益は132億円の黒字からゼロに、純損益は63億円の黒字から12億円の赤字になる』案件が失敗案件ではないと言うのはずいぶん勇気がいると思うのだが、どうなんだろうか。

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